ゴールデンコンビ

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 ゴールデンコンビの相方、きよちゃん(=聖原司都子さん)の個展が目黒区碑文谷のギャラリーにて開催中。

なぜゴールデンコンビというようになったか、その経緯は、別の友人の搬入展示を二人で手伝った際、あまりに手際がよく抜群なレイアウトで、すげえぜ俺たち!!と自画自賛しまくった挙げ句に「赤帽+搬入展示業」で将来このコンビで起業し小銭を稼ごうとお互い思い立ったことに遡る。

ゴールデンコンビを名乗って20年近くなるけれど、起業するには至らずとも、年々磨かれる二人の手際のよさとイカしたレイアウトによって(?)、今回の展示も可也いい出来となった。image.jpg
それにしても、今回のきよちゃんの個展はとても素晴らしいと思う。金銀箔を施した下地にリトグラフを重ねてあるのだが、技術の確かさもさることながら、そのコツコツと積み上げた厚みのある描写が彼女にしか出し得ない不思議な世界を醸し出している。とらえどころなくあらわれた形は、遠く懐かしいような場所へと誘われるようでもある。
個展の度に変化していく作品への姿勢も毎回興味深く、こちらの創作意欲も触発してくれることに感謝しつつ。

⇒展覧会について詳しくはきよちゃんのサイトをご覧下さい。

2009.11.29

実り

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先日こんなに山盛りの柿をいただき、かなりのボリュームだったので大きめの紙に描きました。渋柿なので、描き終わった今は干し柿にして吊るしています。

透明水彩画HANDBOOK、今日発売の「美術の窓」に編集部Pick upとして ちぃっさくですが載せてくれました。今月号のテーマはスケッチ。最近寒くなってしまったけれど、今日いただいたその本をぱらぱらと読んでいたらまたスケッチしに出かけてみたくなりました。そうそう、動物園に行ってトラも描かなくちゃ。。。

2009.11.20

窓辺の花

rosewindow.jpgおかげ様で展覧会も無事終了し、昨日は搬出も済ませました。たくさんの方にご覧いただくことが出来ました。どうも有り難うございました!

シゴトから帰ると部屋のそこらじゅうに描きたいものが散らばっていて、さて何から描こうか・・・考えている間にはやく描かなくちゃ!柿、柘榴、花、・・・。柿3日というらしいから、腐ってしまう前に先ず次はそれからかな・・。

 

2009.11.11

「何か」をとらえたくて

31.jpg水彩画を発表するようになって、よく「どうして版画から水彩もするようになったのか」と聞かれる。
特に花など具体的なモノを描くようになったのは、成り行きで水彩画の講座を持つようになって必要に迫られたからだけれど、しかし、前々から水彩には魅力を感じてよく使って描いていた。
私ははじめ油絵を勉強していたのだが、どうも、あのどろどろとした感触が好きになれずにいた。モノを感じ取るのに人には視覚型と触覚型があって、その割合は(視覚)7:(触覚)3だったかとおぼろげに記憶しているが、私は触覚型のようだ。上は1985年、受験生のころに描いたイワシの木炭デッサン。木炭の他に水やらベンジンやらインクやら、偶然を引き起こせるものをいろいろ使って勝手に実験して描いていたのだが、自分の描きたい空間の基本はこのあたりから始まった気がする。目でみたものより、触って感じる物のほうに興味が湧く。触覚を頼りにものを描く、目で触る・・・。するとやはり画面にもそういった要素が欲しくなる。銅版画の物質としての強さや、マチェールは、油よりも自分の感覚にしっくり来た。そして、更にいろんな素材への興味が広がっていった。
しかしもう1つ、色がない。版画ばかりだと、色に対してかなりストイックな作業となり、何かで発散したくなる。水彩は物質感は弱いが自分の求める空間を出しやすく、色の自由さがある。

自分の描きたい空間は、どんな素材を用いるとよいのか。そんな試行錯誤から、いま、こうなっている。さて、これからどうなるか。。。

2009.11.8

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この絵も、やはり展会直前に描いたものです。花瓶ごと描いた物などこのモチーフでいくつか描きましたが、そのうち小品のこの絵を今回展示しています。サムホールくらいの小さなものですが、小さい作品って意外と難しいです。

水彩は花などをモチーフにしたものが多いですが、花を描く、というよりその周りの空気をかきたい、というのがいつもの私のテーマです。版画でも水彩画でも、それは共通しています。学生時代のスケッチブックが先日ひょっこり出てきましたが、そこに書いてあるメモ、
*聞こえない音、振動まで、リズム
*時の移り変わり、連続・非連続
*広がり、深さ、吸い込まれる空間
*反射する、白い光 或いは 鬱蒼とした森の匂い
*しみ、透明な空間、点、
などなど・・・・・抽象的だけど。

考えていること、今とたいして変わらないなぁ・・

2009.11.1