音楽

版画などを作ろうと構想を練る時、いつも私は音楽をまず聴き、自分で奏でてみる。

音楽なら何でも、というわけではなく「とっておき」がある。

音の線を描く旋律、強弱を伴ったリズム、色が重なり合う和音。

それら無限の組み合わせによって生まれる響きが、頭の中で自由勝手に置き換わる。

奏でながら目をつぶり、あるいは聴きながら何もない白い壁を前にする。

だから私の部屋にはなるべく物を置かない。白い壁が大切なのだ。

2013.7.10