NOTEBOOK -雑記帳-

2014年9月9日

エスキース

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 一日の仕事が終わって一人で夕飯を済ませ、帰りの遅い夫が戻るまでの間。

 オレンジ色の薄暗い灯りに調光した部屋で、イメージを広げられるお気に入りの音楽を

 聴きながら、薄っぺらいスケッチブックに鉛筆で線を重ねてみる。

 その描いた線の中に、色を自由に想像してみる。

 モノになるかならないかは別として、こうしてエスキースを練っているときはとても楽しい。

 

 

 

 

2013年10月12日

版画展

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ただいま、ギャルリーヴェルジェにて、版画展を開催中。

6月に個展をしてから4ヶ月。 今回は水彩画は展示せず、久々にすべて版画とペーパーワークの展示。
新作は3点。右はモノタイプとエッチング、コラージュの小品。

14(月)15(火)は休廊、13:00~18:00(19日最終日は15:00まで)
在廊日;16日(水)14:00~16:00頃
ご高覧ください。
詳しくはinformationのページからヴェルジェのサイトへリンクしています。

2013年7月10日

音楽

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版画などを作ろうと構想を練る時、いつも私は音楽をまず聴き、自分で奏でてみる。

音楽なら何でも、というわけではなく「とっておき」がある。

音の線を描く旋律、強弱を伴ったリズム、色が重なり合う和音。

それら無限の組み合わせによって生まれる響きが、頭の中で自由勝手に置き換わる。

奏でながら目をつぶり、あるいは聴きながら何もない白い壁を前にする。

だから私の部屋にはなるべく物を置かない。白い壁が大切なのだ。

2013.7.10

2013年3月22日

ただ今腐蝕中

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版画の制作中、左の写真は仕事場の机の上。防食剤(グランド)を塗った銅板を引っ掻いて図の部分を作り、
腐蝕をさせて版に凹凸をつける。
右の水色の液体が硝酸 で、これに版を数時間浸し凹凸をつけるのだ。
腐食のあいだは手持ち無沙汰、出掛けられないし、他の事をしているとうっかり忘れてしまうし、
腐食の具合をちょこちょこと見張っていなければならない。でも今日は良いお天気、うまく腐蝕も進みそう。

版画はとにかくストイックな作業。色を使うにもちょっと不自由でいろいろと制限がある。
その点、水彩は油彩より手軽で、そしてたくさんの色を自由に使える。
水彩にはそんな開放感がある。

水彩は版画をつくるときのエスキースでガッシュを使っていたが、今のような透明水彩を描くようになったのは10年前に水彩教室の代行を頼まれたのがきっかけだ。
そんな水彩を描いていくうち、版ももっと自由でいいんじゃないかと思うようになった。版はとにかく工程がたくさんあって面倒だが、それでも版を使いたいのは物質感、金属の持つ抵抗感に魅力を感じるから。

間接的な作業だが、もっと版との距離を近く感じる作品ができたらいいな。

2013.3.22

2012年6月11日

記憶の景色

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展覧会を無事終了し、次回へ向けての制作に取り掛かる準備を早速始めている。 

版画は大学時代の専攻で、以来20数年銅版画の制作も続けているが、
今回の展示、思ったよりも版画の作品に反応があり、なんだか嬉しかった。
もちろん水彩も当時から描いてはいたが、所謂対象を据えて描くというものではなく、左のようなドローイングだ。
左の作品、実は大学1年か2年のころに版画のエスキースとしてミクストメディアの授業で描いたものだ。
大学時代の私の作品は全て研究室で記録をとるというので預けてしまい、複数刷れる版画以外、私の手元にはほとんど残っていない。
しかし、このドローイングだけは手放せず、あとからこっそり返してもらった。

作品としては荒っぽいし、描き終えてしまった作品に執着するのはどうかとも思うが、これは私の原風景なのだ。

昨日、カルチャーにいらしている方が紫陽花を描いていて、「山紫陽花を見ると、幼かった頃木イチゴをとりに森の中へ入ると
日差しを受けた紫陽花が一面に広がっていてとっても素敵だったの、その光景をいつか、描いてみたくて」と仰っていた。

誰しも、忘れられない記憶の景色があるのではないだろうか。

私の記憶の景色は、湿り気のある土のにおいのする森、その森を抜けると広がる灰色の空と石油の臭い・・・。育った時期が高度経済成長期の真っ只中、川も空気も汚れていた時代だ。
自然の有機的で奥深いものと、人工的で無機質で冷たいもの。相反する二つは自分の中で融合し時を重ねて少しずつ形を変える。 

大学時代のエスキースをもとに、いくつかこれをテーマに素材も変えながら展開してきたが、今回DMに使用した作品もその一つだ。
このDMを見た友人が、「童話の挿絵のような、物語の始まりを感じてドキドキした」と言ってくれた。
友人はきっと、そんな物語に出会ってドキドキした経験があったのかもしれない。豊かな感受性の持ち主だと思った。

私の中の風景、しかし、見る人はこの中に別の景色を見つける。
それぞれの経験や、記憶がそこに映し出される。

私は「物語の始まり」と聞いて、好きなシューマンの音楽の「森の入口」という曲を連想した。

・・・あ、そうだ、次は、森の入口から、あの音楽のような絵を作ってみたいな。
 

なるせ美術座での個展、無事に終えることができました。ご高覧下さった皆様にお礼申し上げます。有難うございました。

2012.6.11

2012年5月10日

NOZAWA Naoko EXHIBITION

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展覧会のお知らせ

今回は水彩画、版画、そのほか和紙に版画と水彩を使って糸や金属などの素材をコラージュしたものや、
未発表の水彩テンペラなど過去の作品も含め、約30点ほど。

下は「ジャカランダ」の葉をそのままスタンピングし、エッチングで刷ったものなどをコラージュ、水彩で手彩した。

2012.5.26~6.3、なるせ美術座にて⇒詳しくはこちら

版画芸術No155 展覧会プレビューに掲載

 

2011年12月11日

1年を振り返って・・・

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今年も残りあとわずか。

昨夜は皆既月食、首が痛くなるくらい久々に空をじっと見上げた。
徐々にほんのりと赤くなりながら隠れていく月。
いいことも悪いことも、こんなにいろいろなことが凝縮された年は今まであっただろうか。

私にとって大きな転機となった年でもあるが、それでも日々に忙殺され、なんとなく過ごしてしまった感じもする。
いったい何をどのように過ごしていったらよいのだろう・・・?

先ごろは親戚が文化勲章をいただいたという朗報が舞い込んだ。
コバルトブルーに魅せられて好きなことをやらせてもらえた結果なのだそうだ。
コバルトブルー、私も大好きな色だ。
諦めず、迷わず、好きなことをただひたすら続けていくこと、
私は賞なんてものとは無縁のところにいるけれど、結果が得られようが得られまいがそれでもいいんだよな・・。

展覧会をするといつも遠方から来てくれた一番元気だった伯母が緊急入院し、その見舞いの帰り道。
人の命はいつどうなるか分からないもんだなと、精いっぱいのことをしなくちゃと、 暗い夜道、車を運転しながら、
きらきら光る透明なコバルトブルーの電飾を横目に、宙に浮いたような、複雑な、妙な気持になった。

人々のいろいろな思惑とは無関係に、遠い空で繰り広げられている天体ショー。
不思議な月を眺めながら、ちょうど地球の反対側から飛行機に乗り込む頃であろう夫を想像した・・・なんちゃって。

2011.12.11

 

 

2011年4月2日

野澤奈穂子展

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「芸術がこういった時代に何が出来るのか、まさに問われていると思います。」
美術座のオーナーさんの言葉にも刺激を受け、展覧会を予定通り開くことにした。

4月に予定していた私事の別の催しは自粛することにしたのだが、
こんなときに自分ができること、また、すべきことは何なのか。

何があっても、どんなときにも、今までやってきたことを信じて続けていくこと。
変化する必然の中にあって変わらないナニカ、を探し続けること。

 

 

2011.5.14(土)から5.22(日)、なるせ美術座(町田市)にて野澤奈穂子展。

⇒詳しくはこちら

2010年10月4日

展示

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今月、10月2日から31日まで秋田のギャラリーTURMにてNOZAWANAOKO paper.print & watercolor worksを開催中。

初めての秋田、もう寒いのかとセーターなど用意していったけれど とてもよい天気で暑いくらい。整然とした、いい街。

1日に展示をしに秋田へ向かい、2日はオープニング・ギャラリートーク。TURMは主に版画を扱う画廊なのだが、いろいろ見ていただこうということで水彩画もペーパーワークも今回は展示をすることになった。

それにしても、自作について語るのは大学で講師の時に講義の中にあったけれど、ギャラリートークというのは私にとって初めてのことで、初めてお会いする方々を前にただひとり話をするというのはとてもとても緊張した。

中学1年生になったばかりのころ、朝礼委員会というのに入る羽目になり、しかも運の悪い私は整列係という籤を引いてしまって、全校生徒を前に朝礼台の上に立って整列させるという、今でも思い出したくない経験がある。ドキドキして「前に2歩、下がってください」と訳のわからない指示を出し「どうすればいいのぉ」とあちこちから声が飛んできて・・・。上級生に朝礼台の下からいろいろ助けてもらいながら何とかその場をしのいだけれど、授業中ですら挙手をして発表するなんてとんでもないと思っていた私にとっては考えられない出来事だった。

とにかく、今回 たどたどしい話にもかかわらず、頷きながら、熱心に耳を傾けてくださった皆様に感謝。
眠ってしまうどころか質問までしてくださって、ホントに有難かった。

2010.10.4

9月のヴェルジェでの個展は無事終了いたしました。
たくさんの方にご高覧いただくことができました。ありがとうございました。

2010年9月12日

水彩画とエッチング・ミクストメディア

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上は今回ギャルリーヴェルジェで展示中の作品のひとつ。自分で漉いた和紙にエッチング、糸で縫ったり描画を加えた作品。会場の壁の長さをはかってピッタリに作ったのだけど、展示してみて初めて全体を見ることができた。離れて全体を見て初めて気がつくことも多々ある・・・。

「とき」をテーマにした「時系列」というタイトルの作品を数年前から作っているけれど、これもそうだ。
ときと共に移ろうもの。音楽のように流れるような、そして自然のリズム。
しかし、「とき」がながれていても、絵画だからこそ、そこにじっと佇み、構築していける。

今回はこの作品のほか、水彩や他いろいろな素材を使った作品も展示してみた。

描いているうちにゆらゆらと形を変え向きを変えるチューリップ、その変化するさまを描きとめてみようと、いずれ変色していくであろう銀箔も使い、時間と共に色が変化していく楽しさも込めてみた。

2010.9.11

 

駅からは近いのですが、通りからちょっと入った奥まった場所です。
日曜、月曜、祭日は休み。
時間は午後1時から6時です(最終日3時)。

 

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